家族性乳がん
家族性乳がん その1
家族に乳がんの人がいる
膨大な情報量になるのでカテゴリーをひとつ設けました。
遺伝による乳がんを家族性乳がんといいます。乳がん全体の5%くらいが家族性だろうといわれています。BRCA1、BRCA2、というふたつの原因遺伝子も見つかっていて、アメリカのデータでは家族性乳がんと思われるひとを調べたところ、BRCA1陽性の人が52%、BRCA2陽性の人が32%、のこりの16%の人は原因遺伝子が特定できない人でした。
しかし、この遺伝子を持っている人全員が発症するわけではありません。75歳くらいまでに約80%の人が、50~60歳くらいまでに約40%の人が発症するだろうといわれています。
家族性乳がん その2 特徴
家族性乳がんの特徴は若くして発症することです。といっても日本は欧米の家族性乳がんに比べれば発症年齢が遅いです。さらに両方の乳房に相前後して発症する可能性が高いことも家族性乳がんの特徴としてあげられます。しかし、予後は良好といわれています。
家族性乳がん その3
病院によっては家族性乳がんのカウンセリング・クリニックを開始しているところがあります、一般の人より綿密な検診プログラムを作り、各種リスク因子を避けることで発症を予防できる可能性があり、ご本人を含めて家計全体を見守っていかなければならないと考えているからです。
ただ、問題は原因遺伝子を持っている人をどうやって探すかです。女性全員の遺伝子を調べることはいくらなんでも不可能ですから、調査対象者をを絞り込まなければなりません。どういう人の遺伝子を調べればいいか、その基準をつくる必要があります。
家族性乳がん その4 判断基準
今のところ、日本でいちばんよく知られている家族性乳がんの判断基準は次のようなものです。
1. 第1等近親者(親、子供、兄弟姉妹)に発端者(本人)を含め3人以上の乳がん患者がいる。
2. 第1等近親者(親、子供、兄弟姉妹)に発端者を含め2人以上の乳がん患者がいて、そのうち1人が以下のどれかに該当する。
「40歳未満の若年発症者」
「両側乳がん患者」
「他の臓器のがんを合併」
「男性乳がん」
家族性乳がん その5
家族性乳がんの原因遺伝子の血液検査には保険が適用されません。ただ、大学病院やがんセンターなどでは臨床試験という形で実施していますので、希望すれば検査を受けることは可能です。日本では、BRCA1、BRCA2についての基礎データがようやく集まった段階、といっていいでしょう。
乳がんの基礎知識のTOPへ
