乳がんの症状
乳がんの症状 その1
乳腺外科を受信する女性の7割は「しこりがある」と言って病院にやってきます。他には「乳頭から血液のようなものが出た」「乳房が痛む」ここに書いた3つが主な訴えです。
乳がんは5mm~1cmぐらいの大きさになると、自分でも触って探すことができます。したがって、早期発見のためには自分で気づくことが大切です。ただ、乳がんのしこりは必ずしも硬いものだけとは限らないし、痛みの有無もさまざまです。自己検診は重要ですが、自己判断を過信するのもいけません。また、しこりのほとんどは病的なものでもなく、病的であってもがんではないものが大半です。しこりが見つかってもパニックを起こさずにとにかく乳腺専門医を尋ねてください。
乳がんの症状 その2
しこりが皮膚表面に近いところにあると、皮膚がひっぱられてえくぼ状にくぼんだり、赤く腫れたりすることがあります。これは硬がんなどの特徴です。
乳がんの症状 その3
乳房表面の皮膚がオレンジの皮のように赤くなったり(「橙皮とうひ」や「豚皮とんひ」などと表現されます)、痛みや熱を伴うのは炎症性乳がんの症状です。これは皮下のリンパ管が、がん細胞の浸潤で詰まってしまい、リンパ液の流れがせき止められるために起こります。
乳がんの症状 その4
乳がんは近くのリンパ節(領域リンパ節といいます)に転移しやすく、その場合はリンパ液の流れが悪くなり、わきの下が腫れたり腕に向かう神経が圧迫されて、腕がしびれるという症状が出ることもあります。
乳がんの症状 その5
遠隔転移した場合の症状ですが、これはどこに転移したかにより異なります。乳がんが転移しやすいのは、骨、肺、肝臓、脳などで、領域リンパ節以外の遠くのリンパ節に移動することもあります(遠隔リンパ節転移といいます)。腰、背中、肩の痛みなどが持続する場合は、骨への転移が認められます。咳が出たり息苦しくなったりすれば肺転移です。肝臓の場合は症状が出にくいのですが、お腹が張ったり、食欲不振、あるいは黄疸なども出ることもあります。脳への転移では無症状の場合もありますが、手足の麻痺や言語障害、あるいは脳がむくんで頭蓋内圧力が高くなると、頭痛や気持ちが悪い、吐き気などの症状が出ることがあります。
良性のしこりと悪性のしこりの見分け方
・良性は消しゴムのような硬さ、悪性は石のような硬さ。
・良性は境界がはっきりしていてくりくりした感じで、悪性は境界があいまいである。
・良性は指で押すと逃げるが、悪性は指で押しても動かない。
リンパ節
体中に張り巡らされた管と言えば血管ですが、もうひとつ「リンパ管」という管もあります。リンパ管の源流は毛細血管から細胞の間に漏れ出た液体成分で、これをリンパ液といいます。リンパ液は死んだ細胞や血球のかけら、細菌などを集めて、細いリンパの流れを作ります。細いリンパ管はだんだん太くなり、最終的には静脈に流れ込みます。リンパ管は言ってみれば下水道の役割をしており、リンパ節は要所要所に配置されたろ過装置です。
リンパ液にはたくさんのリンパ球が含まれています。リンパ球は免疫システムの主役で、リンパ節に流れ込んできた病原体や異物、毒素などと戦います。リンパ節が腫れるのは、リンパ球がそれらと戦っている証拠です。異物の力の方が強いと、リンパ節が壊されることもあります。リンパ節に流れ込んだがん細胞は、リンパ球に殺されることもあれば、そこに新たな病巣を作ることもあります。
遠隔転移の見つかり方
遠隔転移には、症状以外にどんな見つかり方が多いかというと、骨転移では骨が溶け始めるので、高カルシウム血症になることがあります。肺転移はレントゲンやCTで見つかることが多く、肝転移では血液検査でGOT、LDH値の上昇として見つかる場合があります。
乳がんの基礎知識のTOPへ
